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アドベンチャーすぎる公務員生活@岩泉
執筆者:岩手県 岩泉林務出張所 佐々木優花
岩手県職員として岩泉林務出張所に勤務している佐々木優花と申します。
小学校5年の時、総合学習で森林伐採について学んだことがきっかけで、「森林を守る仕事につく!」と志し、願った通り森林に携わる仕事をしています。普段の仕事は、森林内での測量がメインなのですが、断崖絶壁を登ったり、やぶを漕いだり、ハチやヘビ、クマとの遭遇など、とにかくスリリングな日々を過ごしています。
赴任して間もなく、山火事防止パレードで宣誓をし、その2日後に山火事が発生。2年目の6月には林内での調査中にクマの親子に遭遇。クマ撃退スプレーのおかげでなんとか難を逃れましたが、目の前2メートルまで迫った恐ろしく速いクマの恐怖に、この世の終りを感じました。クマはアイヌの人々にとっては神様と言われており、アイヌ文化の根付く岩泉の地で、クマにスプレーをかけてバチが当たらないかと微かに心配もしています。
クマ騒動の2ヶ月後には台風10号が岩泉を直撃し、ライフラインが寸断した中、自然との共生、驚異を感じながら、しばらく災害対応に追われました。
書いてみると何だか災難続きのような2年間で、大変なことも多々ありましたが、大変な思いをして測量した森林がきれいに整備され、林床に光が当る光景は何度見ても感動的ですし、県職員としてのやりがいを感じる瞬間でもあります。何より、岩泉の美しい自然や美味しい食べ物、暖かい人々に支えられながら頑張ることができています。
県職員としても社会人としても3年目のひよっこですが、何十年、何百年にもわたり、先輩方が守り育ててきた美しい森林を枯らすことなく、もっと美しい形で後世に残していけるよう、日々、努力を重ねていきたいと思っています。皆様、今後とも、どうぞよろしくお願い致します。