TW(てーだぶ)その4
・思ったよりも大きくは無いのです
TWを始めてみる人はその無骨さもあって、迫力に圧倒されますが、実はそんなに大きな車ではありません。TWの特徴でもある運転席前に伸びるボンネットは当然エンジンが収納されています。
運転席から前を見るとボンネットの長さにちょっとびっくりします。またミラーがいっぱいあって面白いです。
このエンジンは6BG1と言う形式のディーゼルエンジンなのですが排気量は6494ccです。軽自動車が660cc、いわゆるコンパクトカーが1000~2000ccという事を考えると、その数倍、軽自動車だと10倍近いわけで巨大なエンジンに感じるわけですが、今時の大型ダンプカーは9800cc、港などで見かける大型コンテナをけん引するトラクターに至っては15000ccを超えてますので、大型トラックの割には小さめなのが分かると思います。
排気量に比例して、実は荷物を積める量もそんなに多くはありません。トラックの後ろには必ずその車に積める最大積載量が記載されています。TWを見るとほとんどの場合積載量は6000kg程度です。ところが建設現場で土砂を満載している大型ダンプカーなどは10000kg(10t)程度積めます。TWの1.5倍以上積めるわけです。
荷物の積める量や、パワーだけを求めるのなら、今時のトラックに軍配が上がります。しかしながら岩泉の林業の人々にTWが愛され続けているのは、岩泉の林業に適した車だからこそです。
狭く、急峻で、舗装されていない山道を確実に上り、伐採した木を満載して安定して降りてくる。これをこなすTW以上の車は無いのでしょう。一般道でTWの後ろを走ったことのある運転手さんなら、TWののろまぶりはご存知のことかと思います。そんなTWでも一度、山の現場に入れば他を寄せ付けない活躍をするのです。
ぜひ7/14の道の駅いわいずみのイベントではTWのみならず、TWを取り巻く林業にも目を向けて貰えると幸いです。TWはクラシックカーではなく、現役バリバリで、今の岩泉を支えてくれているのです。