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地域×キャリアデザインプログラムin岩泉 報告3
地域×キャリアデザインプログラムin岩泉の報告、最終回です。
↓前回を読んでいない方はこちらからどうぞ↓
報告1 https://0194.net/intern/1428/
報告2 https://0194.net/intern/1437/
前回までは新しい試みについて書いてきましたが、最終回はメインプログラムについて書いていきたいと思います。
今回は3コースに分けて参加学生を募集し、5大学(首都圏2校、岩手県内3校)7名の学生が参加してくれました。
・公務コース
・畜産コース
・流通コース
公務コースは大学卒業後、公務員を志望している、もしくは公務員に関心のある学生を対象としたプログラムですが、今回は今までと趣向を変え、デジタル化を絡めた課題を設定しました。岩泉町は龍泉洞を中心とした観光の町でもあるわけですが、昨今、多くの人は初めての土地に行く時、事前にスマホで検索することが多いのではないでしょうか?そんな時に必ずと言ってもいいほど使うページの一つに、googleマップがあると思います。
そして、例えば初めての土地で何らかの災害に会った時、皆さんはどうするでしょう?最寄りの避難所の名前が分かっても、それをスマホで調べて、googleマップに載っていなかったら、たどり着くのはなかなか大変ではないでしょうか。
というわけで今回は、岩泉町の主な観光地を見て回り、感想を投稿しながら、岩泉町が指定している避難所等でgoogleマップに掲載されていないところを探し、現地に行って写真を撮り、新たに投稿する、というプログラムをこなしてもらいました。
参加した学生からは、実際に現地を回ることで「広大な岩泉町を実感した」「急峻な山が多く驚いた」との声があり、本州一面積が広い町を身を持って感じてくれたようです。
畜産コースは岩泉町唯一の養豚農家である、龍泉洞黒豚ファームにて実習をしてもらいました。私たちの生活に食肉などの畜産物が身近になる一方で、臭いや騒音などの問題から、その生産現場である畜産農家は、人々の生活圏から離れ、人目のつかない山奥にあることが多くなりました。今回お世話になった龍泉洞黒豚ファームも、岩泉町有芸地区の一番奥にあります。
学生たちは養豚という生き物を扱う現場を目の当たりにして、様々な事を考えたようです。このプログラムが終了し、街に戻ってスーパーなどに並ぶ豚肉を見た時、きっと今回の龍泉洞黒豚ファームでの出来事を思い出すと思います。自分たちが食べているものは、どこかで誰かが作っている、そんな当たり前の事を改めて気が付かせてくれるプログラムです。
流通コースは、岩泉町を代表する製品の岩泉ヨーグルトをテーマに、原材料となる生乳を生産する酪農家、生乳をヨーグルトに加工して販売を行う岩泉ホールディングス、この2か所で生産、加工、販売の一連の流れを体験してもらいました。
岩泉ホールディングスでは、冷蔵庫内で行う発送現場に入り、実際に作業を行いました。酪農家で生産された牛乳が、3~4日後には全国の消費者のもとに、岩泉ヨーグルトとして届いている事を知り、驚いていました。
各コースとも具体的な研修内容は異なりますが、過疎地域おける様々な仕事を学ぶと共に、そこで働く人々と話し、働くだけではなく暮らすことについても考えてもらえたかと思います。
今年、岩泉型インターンシップから地域×キャリアデザインプログラムに名称は変わりましたが、「地域で働くことは、地域で暮らすこと」という、私たちが学生に伝えたい思いは変わっていません。学生たちの視線が都市だけではなく、地方とりわけ過疎地域にも向いてくれることを、私たちは願っています。